
なにか今後に役立ついい資格勉強はないですかね

それなら、統計検定2級はどうでしょうか。論文を読む場合の統計手法の理解に役立ちますよ

少し調べて、勉強してみます
研修医時代に、地域医療研修の17時以降の時間を利用して統計検定2級に合格したので統計検定2級の概要と実際の勉強方法についてまとめました。
統計検定とは?
試験の概要について表にしてまとめました。
項目 | 内容 |
---|---|
試験名 | 統計検定2級 |
実施団体 | 一般財団法人 統計質保証推進協会(旧:日本統計学会) |
難易度 | 大学基礎~中級レベル(大学1~2年生程度) |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing:全国のテストセンターでPC受験) |
試験時間 | 90分 |
出題形式 | 多肢選択式(4択)40問 |
合格基準 | 正答率70%程度(変動あり) |
合格率 | 約35〜50%(年度による) |
受験料 | 一般:6,000円(税込)/学生:5,000円(税込) |
資格取得のメリット
①統計の知識を体系的に学ぶことができる
②データ分析やAI、機械学習に関わる基礎力がつく
③就職活動やキャリアアップに有利(特にデータ分析職、マーケティング、教育など)
④教職・公務員試験の準備としても有用
統計検定受験・取得には上記のようなメリットがあります。
出題範囲について
出題範囲はおおむね大学の統計の授業で扱った内容とかぶっています。
記述統計
- 平均、分散、標準偏差
- 四分位数、箱ひげ図など
確率
- 確率の基本法則
- 条件付き確率、独立性
確率分布
- 二項分布、正規分布、t分布、χ²分布、F分布など
推定
- 点推定・区間推定
- 標本分布と信頼区間
検定
- 仮説検定(t検定、χ²検定、F検定など)
- 検出力、第一種・第二種の誤り
回帰分析
- 単回帰・重回帰
- 決定係数、回帰係数の検定
分散分析
- 一元配置分散分析(ANOVA)
勉強方法
私が使用した教材と勉強法についてです。まずは「統計学の時間」という統計について解説されているWEBサイトで学習しました。統計学の時間はStep1-3のセクションに分かれています。まずは最初からやっていきました。練習問題も解いていきました。統計学の時間には少し行間を理解するのに苦労する箇所があり、そういった箇所は「統計学入門」といういわゆる「赤本」で原理原則を理解しながら進めました。Step1-2が終了した時点で、過去問をやってみることにして、公式の過去問集から1年分解いてみました。すると当たり前ですが、未習範囲ができず、既習の範囲もよく理解できていない箇所があったので立ち返ってまた「統計学の時間」についている練習問題を解きました。その後Step3に進んで学習し、さらに過去問を解いていくというやり方で勉強していきました。
統計学の時間

一つ一つの項目が網羅的に解説されており、各Stepごとに練習問題が付いています。独学をする場合はこのサイトを中心に勉強していくことになると思います。
統計学入門
いわゆる赤本、言い回しが学者チックで難しいところもありますが、原理原則から知りたい人・ルールにいちいち納得して進みたい自分のような方にはお勧めです。この本にも章末問題のような形で問題が付いていますが、解答解説が附属してないのが不親切です。
試験当日
持ち物
- 電卓(関数電卓ではない)
- 時計
- 筆記用具(HB以上の濃さの鉛筆と消しゴム)
時間配分
試験当日は電卓をたたきながら、選択肢を選んでいきます。体感では問題を読んだ段階でどの統計手法を使えばいいか、例えば2群間の差の検定を即座に思いつくなどの反射神経が求められます。時間は90分間で40問なので1問2分程度の配分ですが、全然時間が足りなくなる印象でした。
試験結果
まとめ
- 医療従事者にも論文を読む際や疫学の理解に統計の知識は必須
- 統計の学習範囲は大学で学習した内容とかぶっている
- 解答のポイントは問題文を読んだ際に使うべき統計手法が思いつくこと
- 時間は思ったよりも足りなくなる
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